千葉県市川市にある富貴島幼稚園の創立60周年記念拡大園内研修会に参加してきました。
富貴島幼稚園は、遊び中心の保育を展開する幼稚園で、特に製作コーナー等で作って見立てる遊びを大切にしています。その遊びとは、幼児自らがイメージし(考え)て、具体化する(モノ見立て、場見立て、イメージの共有)ことで展開されていきます。したがって、ここでの保育者の役割には、クラスの幼児全体(幼児それぞれ)の様子を丁寧に見取り、必要に応じて援助することが大切にされています。
創立60周年拡大園内研修会には地域の幼稚園の先生方、そして保育者養成校の先生方と、多くの方々が参加されていました。私は、この研修会で3歳児クラスの分科会『3歳児の製作素材、道具の選び方』の司会を担当させていただきました。分科会に参加する方々が、午前中の保育を観て、午後に話し合いがおこなわれました。
分科会では、参加者の方々から、「製作コーナーやままごとコーナーにいる保育者の存在感と子どもの安定」「保育者と子どもとが互いに見る-見られる関係(見合う関係)にある」「保育者がそれぞれの遊びをよく見て、それに応じたかかわりをしている」「製作コーナーにある素材と実際の子どもの遊び」など、まずはお気づきの点を話していただきました。
その後も、製作コーナーの素材や道具についての話題だけではなく、「居場所としての製作コーナー」「動作を共有する(同調する)場として製作コーナーとその素材」「保育者の遊びモデルの意味」「保育者と子どもの見合う関係」など、製作コーナーの機能やそこでの保育者の役割等について充実した話し合いをもつことができました。つたない司会ではありましたが、ご協力いただいたクラス担任の先生方、参加者の皆様にお礼申し上げます。
全体会では小川博久先生(東京学芸大学名誉教授)のご講演があるなど、有意義な時間を過ごすことができました。それにしても、小川先生の変わらぬ幼児教育、遊び保育への情熱と飽くなき探究心にはいつも驚かされます。
富貴島幼稚園の創立60周年に改めてお祝い申し上げますとともに、ますますのご発展を願っています。また、このような研修会(夜の交流会を含め)に参加させていただき、ありがとうございました。
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