2013年9月7日土曜日

「森のようちえん」見学の旅(2日目) 高橋健介

「森のようちえん」見学の旅、2日目です。本日は、新潟県上越市にある「森のようちえん てくてく」を訪問させていただきました。

NPO法人緑とくらしの学校が運営する「森のようちえん てくてく」は、毎日16名の幼児(3歳児~5歳児)が通う認可外の保育施設です。上越市の市街地から少し離れた山あいにある「てくてくの森」が主な活動場所です。今日も、5歳児達が小川に作っていたダム(カエルなどが住みついている?)が、昨晩の大雨でくずれかかっていたので、登園後すぐにスコップを持って自ら修理をしていました。2年半、この場で過ごしているので、この遊び(自然)環境をどう使いこなすのかを熟知しているようです。この後にでかけた畑までのいつもの散歩道でも積極的に環境に働きかけている子ども達の姿がありました。(途中の森にミョウガが群生していました。少しいただいてきました。)

「てくてく」では、週2回の昼食には、かまどや薪を使っておかずと汁物を作るとのことです。この日の昼食も、主に5歳児達が自らの役割として、積極的に野菜を切ったり、かまどでの作業をしていました。雨のあとの湿度の高い日でしたが、マッチでうまく点火することもできていました。日々の生活に必要とされることの積み重ねが、子ども達の生活力を高めてきていることをうかがい知ることができました。(私達も本日のスープとカボチャの煮物をいただきました。)

また、「てくてく」の保育は、保護者が参加し、協同して営まれていることも特徴です。今日も、数人の保護者の方が、この森の環境整備や食事づくりの下準備をしたり、時には子ども達にかかわりながら、子ども達の森での生活や遊びを見守っていました。昼食後にも、保護者の方が絵本の読み聞かせ(きれいな歌唱つき)をされていました。保育者をはじめ多くの大人達が森での生活を支えるていることで、子ども達が自然とのかかりを安心して楽しめていることがわかりました。

見学の最後にお礼として、東京から持ってきた「手づくり綿あめ器」を使って、子ども達に綿あめを作って食べていただきました。

「てくてく」の保育は、そのほとんどが外(森)での生活や遊びということで、既存の幼稚園や保育所とは違い、ある意味で不便な環境での生活かもしれません。ただし、保育者と保護者との連携、保護者の直接的および間接的な保育への参加によって、このような環境のなかでも、子ども達は豊かな自然にかかわり、工夫しながら楽しい生活をつくりあげることができるのではないでしょうか。新しい保育のスタイルとして、「森のようちえん」の可能性を感じさせていただきました。

このような見学の機会をいただき、「森のようちえん てくてく」の園長先生をはじめ保育者の方々、そして保護者の方々に改めて感謝申し上げます。

見学後は、上杉謙信の居城であった春日山城跡にもいってきました。

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